パソコンやスマホを日常的に見ていると、目の疲れがなかなか取れないということはありませんか。
睡眠や休息をとっても疲れが取れない場合は、眼精疲労の可能性があります。
眼精疲労を放置しておくと、頭痛や肩こりなど、全身の不調につながることがあります。
そこで使いすぎた目のケア方法の一つとして、頭皮マッサージです。
この記事では、目の疲れに悩む方に向けて、次のことを解説します。
自宅でできるヘッドマッサージをとり入れて、目の疲れを癒しましょう!
目が疲れたら、まぶたを温めたり、眉間をマッサージすると良いなど聞いたことはありませんか。
眼精疲労の改善には、目のケアに加えて、たくさんのツボが集まる頭皮のマッサージも効果的です。
ここでは、眼精疲労の原因と身体への影響、頭皮マッサージの効果を解説します!
眼精疲労とは、睡眠や休息をとっても回復しない目の疲れ・痛みのことです。
長時間のデスクワークや、スマホの使用、 テレビ・読書など、休みなく目を使っていると眼精疲労になる可能性が高まります。
人がものを見る時は、目の「水晶体」と「毛様体筋」を使って、ピントを合わせています。
水晶体というのは、カメラでいうところのレンズのことです。
毛様体筋を緩めたり緊張させたりすることで、水晶体の厚さを変え、焦点を合わせる仕組みです。
スマホやパソコンなど近い距離でものを見る場合、レンズの厚さを調整する毛様体筋は常に緊張した状態です。
緊張状態を長時間続けると、 慢性的に筋肉が疲れてしまい、次のような症状が起こります。
集中していると、つい連続して目を酷使してしまいます。
少なくとも1時間に1回は、遠くを見るなど、目を休めるようにしてください。
眼精疲労が悪化すると、肩こりや頭痛など、身体の目以外の部分にも症状が出ることがあります。
ピントの調節機能を持つ目の筋肉は、 自律神経の副交感神経が指令を出しているといわれています。
そのため、目を常に使っているということは、常に副交感神経が優位になっていることを意味します。
しかし仕事中の体は緊張しているため交感神経モードになっています。でもスマホやパソコン画面は近くにあるので、これを見るには副交感神経が働かなくてはなりません。
このように矛盾した状態が続いてしまいます。
自律神経は交感神経と副交感神経のバランスが大切なので、目を酷使することは、自律神経の乱れにつながるのです。
自律神経のバランスが崩れると、頭痛や首・肩のコリを引き起こします。
さらに悪化すると、倦怠感や吐き気など全身の症状が出てきます。
ただの目の疲れだと放っておかず、こまめにケアしてあげることが大切です。
目の疲労を感じた時に、目薬や目元のマッサージとあわせておすすめなのが、頭皮マッサージです。
普段意識することは少ないかもしれませんが、 頭皮は顔や首、肩とつながっています。
眼精疲労による頭痛や肩こりを感じる時は、 頭皮もかたくなっていることが多いです。
頭の側面から後ろにかけてカチカチにかたまった状態は、マッサージをしてほぐしてあげることが大切です。
マッサージをすると、血行が良くなり、頭皮も柔らかくなります。
頭皮マッサージは、眼精疲労だけでなく、次の効果も期待できます。
おでこの皮膚と比べて、頭皮がかたいようなら、ぜひマッサージでほぐしてあげましょう。
頭や耳には、たくさんのツボが集まっています。
ツボは、正しく刺激すれば、手軽に体調を整えてくれる便利なものです。
ここでは、ツボとは何かという説明に加えて、眼精疲労の改善に効果的な頭のツボを2つ紹介します!
ツボは、2000年以上の歴史を誇る、東洋医学の思想から生まれたものです。
「足つぼマッサージ」など、刺激されると痛いけど、なんとなく身体に良さそうというイメージがありますよね。
身体のバランスを整えながら健康を目指す東洋医学では、「気」という概念が重視されています。
この気の出入り口となる「経穴(けいけつ)」が、ツボです。
ツボを刺激すると、気の流れがスムーズになり、体調が整うとされています。
WHO(世界保健機関)でも、痛みをとったり不調を改善したりするツボの効果が認められており、全身で361のツボが定められています。
ツボは、痛気持ちいい程度の力で、ゆっくりと刺激することを意識しましょう。
また、指だけでなく、グーをした手の関節や、カッサという道具を使うのも良いでしょう。
百会(ひゃくえ)は、頭のてっぺんのほぼ真ん中、少し凹んでいる部分にあるツボです。
両耳を結んだ線と、鼻から後にまっすぐ伸びる線が交差する場所にあります。
百会は、「気」の通り道である経路がたくさん交わっており、刺激することで次のような効果が期待できます。
また、自律神経のはたらきを整えるので、ストレスや不眠にも効果があるといわれています。
風池(ふうち)は、後頭部の生え際にあるツボです。
耳の後ろに出っ張っている骨に沿った、ややくぼんだ場所にあります。
風池は、「風邪がたまるところ」を意味し、体内の邪気がたまりやすい場所と言われています。
刺激することで、次のような効果が期待できます。
血行を促進してくれるので、肩こりや背中の痛みがひどい時にも効果的です。
目の疲れをとるためには、ヘッドマッサージで頭皮の血行を促進し、柔らかくするのが大切です。
ここでは、ヘッドマッサージの具体的なやり方を3つ紹介します。
まずは、顔のリフトアップ効果もある側頭筋のマッサージを紹介します。
側頭筋は、耳の上にあり、歯を噛み締めた時に動く筋肉です。
目が疲れている場合は、側頭筋がカチカチになっている場合が多くあります。
やり方は、次の4ステップです!
まずは、両手で顔をはさみ込むように、側頭筋にまんべんなく指をあてます。
この時のポイントは、親指以外の4本の指を使うことです。
次に、4本の指に圧をかけながら、上下に動かしたり、円を描いたりします。
さまざまな方向に揉みほぐして、筋肉を柔らかくしましょう。
指を置く場所自体を変えながら、全体的にマッサージしてみてください。
次に紹介するのは、目の疲れや風邪、偏頭痛にも効く「風池」を刺激するマッサージです。
風池は、後頭部の髪の生え際にあるツボです。
手のひら全体や指を使って、刺激してみてください。
やり方は、次の3ステップです。
まずは、首の後ろを片手で包むように、髪の生え際に沿って手のひらをあてます。
次に、手のひら全体で揉みながら、下から上に持ち上げる動作を繰り返します。
この時のポイントは、力を入れすぎず、つまむようにすることです。
最後に、後ろから両手で頭を包み込むようにしながら、うなじの髪の生え際にあるツボ「風池」に親指をあてます。
ツボを3秒ほど刺激するのを、5〜6回ほど繰り返して終了です。
最後に紹介するのが、ブラシを使ったマッサージです。
頭には、たくさんのツボがあるので、大きめのブラシを使えば効率よく刺激できるでしょう。
広い範囲の頭皮を刺激することで、肌のくすみ改善やリフトアップ効果が期待できます。
やり方は、簡単3ステップです。
まずは、いつも通り上から下へ、髪を整えます。
毛先の絡まりなどをほぐしながら、とかすようにしてみてください。
次に、毛流れに逆らって、下から上へブラッシングをします。
最後に、頭のてっぺんにあるツボ「百会」を意識しながら、頭頂部をプッシュしたら終了です。
ブラシは、髪や頭皮に優しいものを選んでみてください。
毎日たくさん使う目は、ケアしなければ、どんどん疲労をためることになります。
目の周りは繊細なので、代わりに頭皮マッサージを行うようにしてみてください。
マッサージを行う時間がなければ、ツボを押すだけでもいいでしょう。
毎日5分でもいいので、習慣をつけるようにしてみてください。
本記事で紹介した頭皮マッサージを習慣にして、目の疲れを軽減しましょう!
2021.11.18